「パンク侍、斬られて候」 町田康著
江戸時代、ある晴天の日、街道沿いの茶店に腰かけていた浪人は、そこにいた、盲目の娘を連れた巡礼の老人を、抜く手も見せずに太刀を振りかざし、ずば、と切り捨てた。居合わせた藩士に理由を問われたその浪人・掛十之進は、かの老人が「腹ふり党」の一員であり、この土地に恐るべき災厄をもたらすに違いないから事前にそれを防止した、と言うのだった…。圧倒的な才能で描かれる諧謔と風刺に満ちた傑作時代小説。
【感想】
著者が独特な文章を創造する才能豊かな作家であることは間違いないと思う。全体に流れる笑い、後半のSFまがいの荒唐無稽さや残虐カオスには著者の狂気すら感じる。読後感はあまりよろしくないが。。。